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窓の外から差し込む木漏れ日が、ぼんやりとした世界から脳を呼び覚ます。
キィキィと外から聞こえる声。
これは鳥の声だろうか……鳥のようにも聞こえるし、鳥じゃない気もするし。
ただそんな事をぼんやりと考えながら、部屋の中を見渡した。
部屋の中は青で埋め尽くされている。
青い色の壁、天井、カーテン。
ベットカバーに至るまで、青色だ。
けれどそれが冷たいとも、寒いとも感じず、ただ品があり、柔らかさすら感じる色。
壁や天井はネイビーブルーの色が画面いっぱいに広がり、窓に掛かるカーテンにはウルトラマリンの色。
その隙間から覗くはマーメイドブルーの空。
ここがどこなのか考えるよりも先に、インディゴ色をした扉が開かれた。
「お目覚めでしたか。気分はいかがですか?」
ティーセットを手に持ち、にこやかな笑顔を向ける男。
頭がまだ覚醒しきれずどこか水の中にいるような感覚の私は、ただ視線を泳がしていた。
……が、男の姿を捉えた瞬間、一気に脳は活動を始めた。
テープを巻き戻した時のように、ぎゅるぎゅると音を立てて状況を把握しようと動き出す。
「あなたは……」