やっぱり来た。
『二人とも隣のクラスでしょ。
なんで毎朝来るの?』
私は携帯をいじりながら
二人に言い放つ。
「お前が毎朝機嫌悪くて、
毎朝先に教室に行くからだ。」
…仕方ないじゃん。
二人と一緒にいるだけで
女子達からの視線が凄いんだから。
『毎朝女の子の相手が大変そうだから
気を利かせて先に行ってるの!』
「俺は相手なんてしてねぇよ。」
秋斗は私の携帯を奪い取る。
『返してよ。』
「俺と話すときは俺を見ろ。」
はぁ?
『なに言って…』
キーンコーンカーンコーン
…予鈴に遮られた。
「とにかく明日からは
教室まで一緒だからな!
行くぞ、真冬。」
秋斗は携帯を机に置いて
私に釘を指していった。
そして近くでボーッと
していた真冬を呼んで
教室を出て行った。
