3ヶ月間のお話


休み時間。
彼は席を立たない。
私も席を立たない。
友人がいないわけではないけれど、
やりたいこともあるので動かない。
周りからの視線が痛い。
もちろん奇妙なものを見るような目だ。
気にしない。気にする必要がない。
もう残り少ない学校生活に配慮は必要ない。…多分。



授業中。
もうふざけて授業を邪魔する人なんていなく、先生の声だけが教室に響く。
ふと、横の机からはみ出すメモ用紙の文字が目に入る。


"なぁ"


これは私に向けての言葉と捉えていいのかと彼を見る。なるほど、いいようだ。
彼が私を睨んできた。うーんわからん。


すっと紙を自分の方へ持って行き何かを書き込む片岡さん。
差し出された紙には


"消しゴム貸してくれ、忘れた"


おわ、なんか、思ってたより可愛いなオイ。便乗して、私も紙に書き込んだ。


"二つ持ってるんで、よかったらどうぞ"


そう言って消しゴムを紙の上に置き、差し出す。
それを受け取って、片岡さんがこちらを見たのを私は知らないふりをした。
ちょっと嬉しそうだったとか、知らない。


ここから何故か紙のやりとりが続くようになる。…たまにだけど。