ありがとう、そしてごめん…


ガチャー


秋斗「おい、連れて来たでー」

玄関で、クロックスを脱ぎながら叫ぶ

すると、リビングの方からバタバタと足音が近付いてきた


そして、可愛らしい女の人が出てきた


お母さん…やんな?


『初めまして…由華です』

お母さんにしては若すぎる女の人に、頭を下げて挨拶をした


ガバッー


『ぅおっ⁉︎』

頭を上げた瞬間、女の人に抱きつかれた

女の人「キャー、可愛い〜♥︎え、これで中1?秋斗とタメかと思った‼︎」

抱きついたり、離れたり、忙しそうに動く


秋斗とタメって…

老けすぎっしょ…


『あの…』

秋斗「そろそろ、離したれって…」

ウチが言おうとした事を秋斗が呆れながら言った

女の人「あっ!ごめんね、由華ちゃん。ささっ、上がって上がって〜♥︎」

そう言って、やっと離れてくれた

『お邪魔します…』

そう言って、クロックスを脱ごうとしたら

女の人「“お邪魔します” なんて、ゆわんといてー。“ただいま” やろ?」

優しく微笑む

『ただいま…』

“ただいま” なんて、何年も言ってないウチは、少し戸惑いながら言った

女の人「おかえり♥︎」

『…っ‼︎』

笑顔で “おかえり” なんて言われた事が無いウチは、涙を堪えながら秋斗達とリビングに向かった



秋斗の隣りのイスに座ったウチは、堪えきれず泣いてしまった

女の人「由華ちゃん、どないしたん⁉︎私がウザかった⁉︎」

慌てる女の人

『ちゃいます…ぅっ…。“おかえり” って…ゆわれたんが…嬉しかったんです…』

涙を拭いながら、必死に伝える