その言葉とともに、目の前がふと暗くなった。
そっと…そっと目を薄く開くと、トウがあたしの目の前に手をかざしていた。
近いようで、触れることはない距離だった。
それだけ確認すると、またあたしは目を閉じた。
目を閉じていると、眠気が少しずつ訪れる。
そんな中、トウがゆっくりと話し出す。
「…悠ちゃん…、俺はね、本当はここにいちゃいけないんだ。でもさ、悠ちゃんが好きだから離れたくない。……だけど、本当は分かってる…」
眠気で遠のいていく意識の中、トウの声がぼんやりと聞こえる。
でも、何の話をしているのか分からない。
目の前にかざされたトウの手から、あたたかい何かを肌が感じる。
それがとても心地よくて…眠りかけているのが分かる。
でも、あたしはトウの話を聞かなきゃ…っていうのも頭の片隅で思っていた。
そんなあたしの心中も知らず、トウはあたしの目の前に手をかざしながら言葉を続けた。



