妖精と彼女【完】









「…じゃあ、喉かわいた。あと冷えピタ替えて。」




その言葉を聞いて、トウは嬉しそうに頷いた。




「分かった!じゃあ俺に任せて!」






トウはスクッと立ち上がると、飲み物を取りに出て行った。


その数分後、トウが部屋に戻ってきた。







手にはお盆を持ち、お盆にはスポーツ飲料のペットボトルと小さめなコップが乗っている。
そして冷蔵庫で冷やしていた冷えピタも一緒に持っていた。






……そういえば冷えピタは冷蔵庫の中にあるって言ってなかった…。
コイツ、なんで冷蔵庫の中に冷えピタがあることを知ってる……?






それを尋ねたら、なんか笑ってごまかしてた。
まぁ…台所でお母さんにでも会ったのかな…?





「悠ちゃん、お待たせー」





「あぁ…ありがと……」










あたしはベッドから起き上がるとした。その時にうまく力が入らなくて崩れ落ちそうになった。

トウがとっさにあたしを支えようとして……ハッとした顔で手を止めた。






トウは、自分の無意識の行動に驚いた様子だった。
ひどく驚いて、とても悲しそうな顔をした。




トウは自力で体勢を整え終わったあたしを見ると、表情をもとの笑顔に戻した。