妖精と彼女【完】








「なに………?」






あたしは喉が痛くて、ガラガラしていた。


会話をするつもりはなかったけど、あんまりにもトウが見てくるから気になってしょうがない。






「なにか…してほしいことあるかなって……」





その声は優しくて、あたしのことを思いやってくれているんだということが伝わった。






「………家に帰ってくれると、ありがたいんだけど。」




「それ以外で。」





一番してほしいことは、帰ってくれることだけど即刻否定された。
…まぁ、今日はなんか居ても静かだし良いんだけど……。








「……悠ちゃんが、眠ったら帰るよ。」





「…え……?」





「だから、それ以外で。」







トウの普段とは違う、静かな口調、穏やかは表情に、あたしは息をのんだ。






「………」





「だからさ!何でも言ってよ!大好きな悠ちゃんのためなら俺、なんでもするよ!!」





そう思ったのも、つかの間。
トウはいつもの調子で、ガッツポーズを見せつけてアピールしてきた。





さっきのまでの雰囲気はどこへやら…。
気のせいだったか…と考え直したあたしは、トウにお願いをすることにした。