妖精と彼女【完】










「悠ちゃん。俺……ずっと、気になってて。」







「何が…?」






「俺ね、妖精だから死ぬことがないんだ。ずっと長いこと生きてて、その中で見てると…変わらないものってないんだって思うんだ。」








「…………」






「俺は、本当はこんなに場所や人に固執してはいけないんだ…。だけど、離れてしまえば……きっと変わってしまう。……俺の心さえも。」








「………トウ?」







トウはあたしに心情を話しているようで、きっとあたしに話していない。

トウは、花火を真剣な瞳で見つめていた。






「悠ちゃんと、いつか離れる日がくることが怖い。だって……いつかは悠ちゃん家の夕飯にお呼ばれしたいし、いつか俺のこと好きになってほしいし!!」







「…………はぁ?」








なんか途中から急に話が逸れた気がする。……意味不明な方向に。






いつものことながら意味不明すぎて、トウを見つめるとキリッとした顔と目が合った。
珍しい真剣な顔に、ドキッとする。








「ねぇ……いつか、離れる日がきても…悠ちゃんは変わらないで。

…そして、俺のことを忘れないでほしい。」









「え……」