ジッと探るように見られて、

「狙ってないです…」

すんなり答えると、

「俺も今のは、思わずだ…」

私は、頷きながら恥ずかしくて、下を向いた。

「…なぁ?…いつ言ってくれんの?」

「な、何を?…」

頭ん中がパンクしちゃう。

心臓も凄くバクバクしてる。

「そこで、そんなはぐらかす?…じゃあ俺から言っていい?…」

やだやだ、全然永田さんの言ってる日本語が解読出来ないよ。

パニクる!!

「待って!待って!…」

この人、私の気持ち。

もう、とっくに気が付いてる。

言わなきゃ、先に言われちゃう。

好きだって…。

こんな駆け引き、初めて…。

「ガタガタ言うなって…」

そのまま永田さんは、私を押し倒した。

「言うから!言うから黙って聞いて!」

ってか、全然聞いてないどころか鼻息がメチャメチャ荒いんですけど?!

鼻息では納まらなくて、吐息が漏れてるし。

「ちょっ!ちょっとぉぉ!!」

絶対に興奮してる!

「永田さん…私…」

どうしよう…。

告白するのに、何でもう押し倒されてるんだろう。

変なの…ウケる(笑)

「なぁに?」

狭いソファーで横倒れしながら、ギュッと寄り添って私は言った。

「素直に言うね。…私は永田さんが好きです…」

私の言葉の続きを永田さんが言った。

「ずっと側に居たい…だろ?」

「えっ?なんで…」

私は驚いて、永田さんを見つめた。

「人は眠ってる時は無意識って言ってなぁ、一番素直な時なんだってさぁ。あんたの寝顔を見てた時に、あんたは寝言で俺にもう、とっくに告白してるって…知ってた?」

「嘘っ?!…」

もしかして、もしかすると。

あのクリスマスの時の夢。

あの時、私は口走っていたのか?!

「永田王子様、好きです。側に居たいです…って」

永田さんはそう言って見るから。

私は、もう赤面しまくり緊張しまくりで、とてもとても、まともに顔が見られない。

なんて事だ…恥ずかしい。

でも、私はあなたのキラキラがうらやましいの。

少しでもいいから、分けて下さい。

「本気で永田さんが好きっ…」

私は永田さんの胸の中に、うずくまる。

「美空としこ?…あんた素直な時…メチャメチャ可愛いなぁ…」

今のは、どういう意味?

見上げた弾みで。

…チュッ…

軽いキス…

「俺も…好きだって事…」

永いキス…

「…知ってた?…」

離れられないキス…

その合間、合間に視線を合わして…

またキス…

「今始めて…知った…」

そして深いキス …

更に深く沈むキス…

繰り返し、繰り返して視線を合わして…

「俺の彼女に…なる?…」

「…永田さんの彼女に、なりたいです…」