嫌っ。
絶対に嫌っ。



誰か助けて?

誰かっ。
私と総司を助けてっ!!





何度も何度も叫び続ける。




私の声は無残にも何処からか鳴り響いてくる雷の音に、
かき消されてしまっているようで、やがて無情な雨が私たちを打ち付ける。




「総司っ。
 嫌っ、死んじゃ嫌っ。

 ほらっ、いつもみたいに笑ってよ。
 声を聞かせてよ。

 総司ぃぃぃぃぃぃっ」





私の名前を呼んでよっ!!



総司の体に追いさぶる様にこれ以上、総司の体が濡れて冷たくならないように、
四つん這いになって覆いながら声をかけ続ける。





「……瑠花っ……」



声にならない言葉で私の名前を呟いた後、
総司の瞳はゆっくりと閉ざされた。











「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」












体制を変えて総司を抱きしめたまま、
私は空に向かって絶叫した。




その瞬間、稲光がズドーンっと私たちを貫いて、
私は自分の意識を手放した。






……総司……。