「どうしたの?顔が真っ青だよ。」










さっきまでなら、










心地良く聞こえてた葵の声も、











この屋敷の中では、あたしの恐怖の元凶でしかなかった。










「あ、あたし帰る。」声が震える。












瑠宇が近寄って、あたしの頭を優しく撫でた。










「…ねぇ。何が怖いの?取って食ったりしないよ。」









瑠宇が優しく微笑む。










「ただ…」









瑠宇が口ごもる。














ただ?ただって何?














あたしに何かするの?










「味見するだけだっつの。」










痺れを切らして声を漏らした、













玲斗の口から見えたモノに目を疑った。










シャンデリアの光に反射して妖しく光ったモノは牙?













目の前が暗くなる。











そこで、あたしの意識は途切れた。