「誰だぁ?コイツ。」無言の沈黙を破ったのは金髪のイケメンだった。









怪訝そうにあたしをジッと見つめる。










ミルクティー色の髪したイケメンも首を傾げあたしを見つめる。











瑠宇が、あたしが硬直しているのを見兼ねて、代わりに答えてくれた。











「…天崎雫音さん。僕らのクラスメイトで、家に招こうと思って。」










抑揚のない瑠宇の声がすごく安心する。










「へぇ、けっこうカワイイじゃん。コレ瑠宇のか?」










コレってなんだよ。









金髪が意味不明なことを言った。










「…そーゆーのじゃない。だからって手ぇ出すなよ。」












まだ、あたし金髪の言葉の意味をこの時理解していなかった。














最後だけ瑠宇は怖い声で言った。












金髪はつまらねぇなって顔をしているけど。











「んじゃ、まぁ自己紹介っつーの?してやんよ。












俺は、夜兎 玲斗だ。










俺から直々に聞けることにありがたく思え。」










なんでコイツこんなに偉そうにしてんの?










一発殴っていいかな。










ミルクティー色の髪したイケメンも続いて自己紹介をしてくれた。











「俺は、夜峰 奏♪かなくんって呼んでねっ♫」













どうしよう、どんどん物事がややこしくなってきた。












手汗がじっとりと滲む。









「よろしくね。」








今あたしに出来ることヒトツしかない。










笑顔で普通なフリをすることだけ。