今だけ、2人が怖くなかった。







弱々しく、見えた。






聞かずにはいられなかった。







なんで、そんな顔するのって。








「…なんで、『あーおーいーっ!!るぅーいぃーっ!!』」









あたしの小さな声は誰かの声で掻き消された。








「あぁ、ちょうど良かった。雫音に紹介しようと思っていたんだ。」








もう、さっきの悲しそうな顔をした葵はいなかった。








瑠宇も、さっきのが嘘だったみたいに、何にも無かったような顔をしている。












あたし達の元に走ってきたのは2人のイケメンだった。










またイケメンかよっ。













一人は、自信に満ちた表情をしている金髪のイケメン。











もう一人は、多分…年下?









ミルクティーみたいな色の髪をしているカワイイ系のイケメンだった。







2人は何であたしがココにいるのか分からないって顔をしている。











2人とも、瑠宇や葵と同じってすぐ気づいた。











白い肌に異常なほどの美形………。













あたしの直感は“今すぐ逃げろ”と叫んでいる。










そうしたいけどムリだった。













あたしは、美形すぎる4人から目を離せずに硬直していた。