夏の終わりの風物詩。
珠希の楽しみにしていた地元近くの市の花火大会が始まる。
その市では、八月の最終土曜日に河川敷にて有志による打ち上げ花火大会が行われるのだ。
だから遠花火が見えるこの地域に家を買ったのだった。
ルーフバルコニーには、叔母の家族と大も招待されていた。
(――お姉さん!?)
沙耶は美紀を見て驚いた。
家族のために甲斐甲斐しく働く美紀の中に珠希を見たからだった。
(――お姉さん此処にいたの?
――そうか。だから美紀ちゃん……)
沙耶はまじまじと美紀を見つめた。
美紀はそんな沙耶が怖かった。
沙耶は美紀に懐かしさを感じた。
その感覚が何なのか?
答えが出ないままで……
「高校野球、実に惜しかった」
正樹が口火を切る。
「もうちょっとでベストエイトだったのに」
大が悔しそうに言う。
「でも。俺達を負かしたチームが優勝決定戦に進出したんだって、みんなに自慢しちゃた」
美紀を見ながら、大が照れながら言う。
大は秀樹が潰れた経緯を知らない。
審判のボーク判定さえも、秀樹がミスをやったと思っていたのだった。
秀樹はただ一人で耐えていたのだった。
珠希の楽しみにしていた地元近くの市の花火大会が始まる。
その市では、八月の最終土曜日に河川敷にて有志による打ち上げ花火大会が行われるのだ。
だから遠花火が見えるこの地域に家を買ったのだった。
ルーフバルコニーには、叔母の家族と大も招待されていた。
(――お姉さん!?)
沙耶は美紀を見て驚いた。
家族のために甲斐甲斐しく働く美紀の中に珠希を見たからだった。
(――お姉さん此処にいたの?
――そうか。だから美紀ちゃん……)
沙耶はまじまじと美紀を見つめた。
美紀はそんな沙耶が怖かった。
沙耶は美紀に懐かしさを感じた。
その感覚が何なのか?
答えが出ないままで……
「高校野球、実に惜しかった」
正樹が口火を切る。
「もうちょっとでベストエイトだったのに」
大が悔しそうに言う。
「でも。俺達を負かしたチームが優勝決定戦に進出したんだって、みんなに自慢しちゃた」
美紀を見ながら、大が照れながら言う。
大は秀樹が潰れた経緯を知らない。
審判のボーク判定さえも、秀樹がミスをやったと思っていたのだった。
秀樹はただ一人で耐えていたのだった。


