二人で何もしないでいても仕方ないので、試しにパーマカルチャーをしてみることになった。


パーマカルチャーとは、自然農法の一つだ。

まず草を刈る。
鎌などで草の根を切った後に種を蒔き、その上から刈った草を掛けるのだ。

何もしなくても野菜が育つ夢の農法だった。


レタスには最適な方法らしい。

以前テレビで、その農法で成功した農家の直売場が紹介されていたのを見たことがあった。

それでこのやり方を知ったのだった。




 次に、土の袋を倒れないように工夫してフェンス横に並べていった。

その袋の上部のパックをギリギリに切り、穴を掘りじゃがいもを入れてから土のを掛けた。

大君はじゃがいもに興味津々だった。


「こんなんで本当に出来るんか?」


「母は毎年遣ってるよ」



(――あれっ!?母は毎年遣っている?

――おかしいな、本当に遣っていたのかな?

――何であんなこと言ったのだろうか?)

見よう見まねにしてはおかしい。

私は一体誰からこれを習ったのだろうか?


(――そう言えば、私のお母さんは毎年野菜を作っていたな?

――一体何を使って遣っていたのかな?

――あれっ、思い出せない。

――私本当にどうにかなっちゃたのかな?

――何であんなことしたんだろうか?)

おかしい。
絶対におかしい。


私は一体誰から?

この方法を教えてくれたのは誰?