私と陽菜ちゃんは、三年前に東京で開催された花の見本市で出会った。
広い会場を歩き疲れて、一番隅っこにあるレストランで食事をしようとしていた時だった。
いきなり目の前にいた人が立ち上がったんだ。
その人が物凄く大きくて思わず体を仰け反らさせてしまったんだ。
「ちゃんと前見ろ!」
私を怒鳴り付けたその人は、全部私が悪いかのようなアピールをしながら尚も睨み付けた。
私が固まっているのをいいことに、その人は何事もなかったような顔をしてそのまま行ってしまったのだ。
その時、近くに居たのが陽菜ちゃんだった。
陽菜ちゃんは、私の手を引いて隣の席に座らせてくれた。
「怖い思いしちゃったね」
その優しい言葉にやっと私は落ち着いたのだ。
「何て人だろうね」
「その通りですね」
陽菜ちゃんの優しさに対して、私はそれくらいしか言えなかった。
胸がドキドキして、震えが止まらなかったから。
私達は又会場に入り、素晴らしい花の数々を堪能した。
「あのー、私スイカズラの花が大好きなんです。今日の記念に貰っていただけますか?」
私はそう言いながら、忍冬で作った栞をバッグから出した。
「これ紫音ちゃんのお手製?」
陽菜ちゃんの言葉に私は頷いた。
「スイカズラは二つの花で一つなんです。だから花言葉は友愛とか愛の絆って言うんです」
私がそう言うと、陽菜ちゃんは目を丸くした。
「私も花言葉大好きなのよ。良かったら友達になってくれない?」
私は陽菜ちゃんの嬉しすぎる言葉に頷いた。
そうなんだ。
あれはもう三年も前の話しだったんだ。
私はその時に自分の夢を陽菜ちゃんに話していた。
今まで誰にも言えなかった。
だって小さな子供のままだって、以前からかわれたことがあったから。
私の夢はお花屋さん。
綺麗な花で埋もれて仕事がしたいのだ。
「それなら、専門学校で資格取らなくちゃ」
「えっー!? お花屋さんになるのに資格なんているんですか!」
私は本当にマジに驚いていた。
そうなのだ。
私は何も知らず、ただ憧れていただけだったんだ。
陽菜ちゃんは農業短期大学に進んで花の勉強をすると言った。
私達の夢は同じだったんだ。
だから更に意気投合して、又一緒に此処に来ることを約束していた。
広い会場を歩き疲れて、一番隅っこにあるレストランで食事をしようとしていた時だった。
いきなり目の前にいた人が立ち上がったんだ。
その人が物凄く大きくて思わず体を仰け反らさせてしまったんだ。
「ちゃんと前見ろ!」
私を怒鳴り付けたその人は、全部私が悪いかのようなアピールをしながら尚も睨み付けた。
私が固まっているのをいいことに、その人は何事もなかったような顔をしてそのまま行ってしまったのだ。
その時、近くに居たのが陽菜ちゃんだった。
陽菜ちゃんは、私の手を引いて隣の席に座らせてくれた。
「怖い思いしちゃったね」
その優しい言葉にやっと私は落ち着いたのだ。
「何て人だろうね」
「その通りですね」
陽菜ちゃんの優しさに対して、私はそれくらいしか言えなかった。
胸がドキドキして、震えが止まらなかったから。
私達は又会場に入り、素晴らしい花の数々を堪能した。
「あのー、私スイカズラの花が大好きなんです。今日の記念に貰っていただけますか?」
私はそう言いながら、忍冬で作った栞をバッグから出した。
「これ紫音ちゃんのお手製?」
陽菜ちゃんの言葉に私は頷いた。
「スイカズラは二つの花で一つなんです。だから花言葉は友愛とか愛の絆って言うんです」
私がそう言うと、陽菜ちゃんは目を丸くした。
「私も花言葉大好きなのよ。良かったら友達になってくれない?」
私は陽菜ちゃんの嬉しすぎる言葉に頷いた。
そうなんだ。
あれはもう三年も前の話しだったんだ。
私はその時に自分の夢を陽菜ちゃんに話していた。
今まで誰にも言えなかった。
だって小さな子供のままだって、以前からかわれたことがあったから。
私の夢はお花屋さん。
綺麗な花で埋もれて仕事がしたいのだ。
「それなら、専門学校で資格取らなくちゃ」
「えっー!? お花屋さんになるのに資格なんているんですか!」
私は本当にマジに驚いていた。
そうなのだ。
私は何も知らず、ただ憧れていただけだったんだ。
陽菜ちゃんは農業短期大学に進んで花の勉強をすると言った。
私達の夢は同じだったんだ。
だから更に意気投合して、又一緒に此処に来ることを約束していた。