翔太くんは黙って全部聞いてくれた。
「あたしね…もう消えたいって思った。襲われたことは消えない。ずっとこの気持ち悪いことを覚えとかないといけないって。だったらあたしが消えたらいいんだって…思ってね…」
涙はさっき止まったはずなのに。
涙はどんどん出てくる。
「ヒック………あたしは…もう…………消えたい…よ…………」
思っていたこと全部話した。
「由奈…辛かったな…もう大丈夫だから」
翔太はまたあたしを抱き締めてくれた。
「ふぇ…ヒック………翔太……くん………うわああぁぁぁぁ…」
翔太くんは背中を撫でてくれた。
安心してしまってあたしは翔太くんの胸の中で眠っていた。


