翔太くんがずっと抱き締めてくれる。
安心する…。
「由奈、早退してからのこと話してくれねぇか」
翔太くんは抱き締めるのをやめて、あたしと正面に座った。
あたしは下を向いている。
「由奈…嫌だったらいい。でも、少しでも俺が力になれるなら…。」
翔太くんはあたしの頭を撫でた。
なんだろ。
翔太くんに触れられると安心する。
抱き締めてくれたり頭を撫でてくれたり。
安心するから…翔太くんなら…
「あたしね…ヤンキーに襲われたの」
翔太くんの目を見ながら言った。
翔太くんは眉間にシワを寄せた。
ブランコから気を失うまで全て話した。


