…………倒れなかった。
誰かが後ろで支えてくれたからだ。
「あ、あの、ありがとうございます!!!」
あたしはお辞儀して支えてくれた人の顔を見た。
あ!
「翔太くん!?」
まぎれもなく今日の屋上で会った翔太くんだった。
あのナルシスト発言してその後爆笑してたナルシスト野郎!!
てか....なんでここにいるの!?
「あれ、お前俺のこと知ってるのか?」
「え、だって……あ!」
そうだ!学校ではあたし地味な格好してるんだ!
あたしってわかるはずないよね。
「おい、由奈!勝手に離れるな!」
後ろから誰かに捕まれた
「え………あ、お兄ちゃん。ごめんね」


