好きなもんは好き。






「なんであたしが原因?!」



「鈍いからじゃない?」




「なんでぇええぇええ!?」




「ねえ、だから黙ってくれる?」






また叫んだあたしにイラってした顔を見せて、耳をもう一回塞ぐ紫乃。




あ、もうこれ以上叫んだら多分確実にしばかれるな、と感じたあたしはおとなしく「はい」と呟く。






「いい加減さ、気づいてあげたら?もうそろそろわざと気づかないふりしてんの?って感じよ。」





「わざと…?何が?」




「舞香がわざと気づかないふりなんてできるほど器用じゃないってこと忘れてたわ」




んふふ。もう紫乃の言葉にハテナマークが付きまくることぐらい知ってた知ってた。




把握。もうそれぐらいじゃ動じない。






でもさ、さすがにここまでみんなに鈍い鈍い言われたら気になるかな!






そろそろ教えてくれたっていいじゃんね!







「大丈夫、私が教えなくても気付くから。ヘタレが動けば、の話だけど。」





「照ちゃんといい紫乃といいヘタレって誰さー!」






「舞香が一番知ってる人よ。」







…知らないし気づかないからいってるんですが…?







どうしよう誰か通訳連れてきて。