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「なんでだろう。この疲労感…。」





「あんたが勝手に緊張して舞い上がって緊張してるからでしょ。」






「紫乃〜、もうあたし、どうしたら緊張しなくなるんだろう…」






昼休みが終わり、ぐったりと机にうずくまると上から紫乃の冷たい声が降り注ぐ。





「慣れだね、慣れ。」




「慣れないから言ってるんですー!!」






ガバッと起き上がると、紫乃の美人な顔が目の前にある。





そりゃ、紫乃ぐらい美人だったらねぇ…。





もう全ッ然緊張しないんですけどね。全ッ然。多分。きっと。






「…一応聞くけどさ、紫乃は一ノ瀬くんが好きなわけ?」




「…は?ナンデソウナルノ。」




「そのポカンとした顔やめてよ。一応って言ったじゃん。」






予想外の紫乃の質問にポカンもキョトンも通り過ぎて言葉が出ない。





いやー、この前から紫乃全然わかんない☆




予想外すぎるぜ…。






「で、どうなの?好きなの?」



「いや、好きだけど恋愛感情では好きじゃないよ?」



「…もうちょっと悩むかと思ったのに案外早く答えるのね。」






いや、もう本当紫乃ちゃん僕の理解の範囲を越えた☆





なんでそんなこと聞くんだろう…。






確かに、一ノ瀬くんは友達としては好きだけど恋愛感情で好きだと思ったことは一度もない。






緊張はするけど…、好きじゃない、はず。