「いやー、恭平と一ノ瀬くんが知り合いだったなんて…、知らなかったなー。」
「あはは、そうなんだ?てっきり恭平から聞いてるかと思ってた。」
図書室に行くまでの階段を上りながら、一ノ瀬くんと会話をする。
あたしサッカーあんま詳しくないから恭平がなんかの話しても、ぼんやりとしか聞いてなかったしな…。
「…確か、俺と同じくらい上手い奴がいる、的なことは言ってた気がする。」
「あー、そうだね。俺と恭平は何かとライバルになりやすかったんだよ。」
「さっき恭平も争ってた、みたいなこと言ってたよね。」
「そうそう。あと、勉強とかでも点数とか順位とかで競ってたから。」
まあ違う中学だから正確には競えないんだけどね。なんて笑って、失礼しまーすとドアを開ける一ノ瀬くんに唖然とする。
開いた口が塞がらないってこのこと。
恭平と競ってた、ってことは…え?
一ノ瀬くんも普通に頭いいってこと!!!?


