好きなもんは好き。






「なーんで、久しぶりの再会で若干火花飛ばしてんだよっ、恭平!!」




「そうだよ、なんで不機嫌な…って、え?久しぶりの再会?」






突然乱入してきた町田くんの言葉にあたしが同意を示そうとすると、その言葉に引っかかる。





…久しぶりって、え?





2人って初対面じゃないの!?





「あー、舞香は知らないんだよ。優紀と俺、同じサッカーチームだったから、昔。」





「は!?優紀…え、?は?」





え、もう下の名前呼び捨てするぐらいの仲なの!?





…聞いてないんですけど!??






確かに恭平が昔なんかのサッカーチームに入ってたのは知ってるけど…、一ノ瀬くんがいたなんて知らないし…。






「恭平とは小3から中2まで一緒だったよね。」





「そうそう、優紀と俺でどっちが上手いかって争ってたし。」






一ノ瀬くんもその話に参加してくるからあたしの脳みそパニック寸前。





もう本当あたし理解力なさすぎるんだからやめてくれない!?





「…分かったような分かんないような…?」





「それは舞香の理解力がないだけ。」




「殴るよ、恭平。って、当番の時間もうすぐじゃん!」






チラッと恭平の腕時計を見ると、もう当番5分前。






「あ、そうだった。じゃあまた、恭平。」




「おう。」






私も軽く、じゃあねと言って一ノ瀬くんの後に続く。






とりあえず2人が仲悪く見えたのは気のせいってこと…?






うん、そうだよね!





下の名前で呼び合う仲だもんね!!