「あ、もうこんな時間。もう2人とも当番終わっていいわよ。」





ハッと時計を見てニコッと笑ってそう言う先生にはーいと返事をする。





まあ実際エプロンとかなんにもしてないからそのまま帰るだけだけどね。






「ありがとうございました!失礼しました〜。」





ドアに手をかけてそう言うと、






「待って、小篠さん!」






と呼ばれた。






「一ノ瀬くん?」





「あ、いや。1年の教室まで一緒に帰ろうと思って。」





なんて一瞬で赤くなる発言をさらっと爽やか笑顔で言うから心臓に悪い…!





当の本人呑気に失礼しました、なんて言ってるけども。






…あたしもともと男慣れ全くしてないから本人その気がなくたって緊張しちゃうんだって!








まあそれもこれも?





小学校の時に恭平に男の子と遊ぶって言ったら全力で止められたからだよね。








…未だになんであんなに止められたのか不思議なんだけどね!








「小篠さんC組だよね?」





「え、あ、え?あ、うん。C組。一ノ瀬くんはA組でしょ?」




「…うん、そう。」






なんて黙々と廊下に出て歩きながらそんなことを考えていたら、






突然話しかけられて物凄くテンパりました☆






え?とか聞き返しちゃってるもんね、馬鹿!あたし!!







なんてアタフタしてたら隣でクス、と笑われた気がして思わず一ノ瀬君を見る。







「え!?ちょ、なんで笑ってるの!?」





「…だって、表情がっ、コロコロ変わってる、から。」







少しだけ笑いを堪えていう一ノ瀬くん。





…なんか恥ずかしいんですけど!!






と思った途端ついたC組の教室。






じゃあね、何て言って教室に飛び込んだら、







携帯をいじっていた紫乃に「なんでそんなに顔が赤いの?」と突っ込まれたのは言うまでもないっす。