「じゃあこれで解散ね。各学年の代表と副代表はちょっとここに集まってくれるかしら。」






先生の解散と言う言葉に一度プツンと切れた緊張の糸がまた一瞬にしてピンッと張る。






もう焦りすぎて初顔合わせして挨拶した以外ほとんど記憶にないんですけど…、あたし。







何の話だろう…なんて思って首を少しだけ傾げながら先生に指示されたとおり机の周りに集まる。






「これからカウンター当番とか色々やってもらうけど、代表と副代表は基本セットだからよろしくね。これ日程表。普通はクラスごとだけど代表と副代表は2人で当番ね。それ以外にも特別な仕事があるから心得ておくように。」





え、ちょっと待って。ちょっと待って。言葉のスピード早すぎてなんか理解出来てない気がするよ、あたし。





スラスラ言って日程表をそれぞれ学年人数分配り出した先生の話を理解しようと試みる。





えっととりあえず整理しようか。この話の要点、とは。





つまりあれでしょ、基本代表と副代表はセットってことでしょ?





え、あれ、つまり一ノ瀬くんとあたしが基本セット…?





ん?誰か助けを頂戴。あれ、理解出来てるの?あたしこれ。





え、なんかそれあたし申し訳ないんだけど。いいの?そんなの?全校の女子が泣かない?







「よろしくね、小篠さん。」






爽やかな柔らかい声に誘われて右を見ると優しく笑う一ノ瀬くんの笑顔がありました…。






こ、小篠舞香、精一杯これから頑張ろうと思います。






…ニコッと笑いかえそうと思ったあたしの顔は引きつっていたに違いない。