「メッセージ見た?」
「あ、う、うん!言われた通り電話したよ!」
恭平と電話とか冗談抜きで何万回してるんだよってレベルだけど、
なんかこう改めて聞くと、声が昔よりもずっと低くなっててなんだか心地良い…って、
あたし変態みたいじゃない!!?
なんて思いながら耳のすぐそばから聞こえる音に集中するために静かに目を閉じる。
「具合は?」
「頭痛も治まってきたし、吐き気もないから大丈夫だと思う…!まあ、熱が下がるかが問題なんだけど…」
「まあな、学校だと、如月が相変わらず不機嫌だったぞ、『舞香が返事をしてくれない!』って。」
「ああ…、先ほど見てダメージ食らったので大丈夫かと思われます。」
結構朝早い段階で来てたっぽいけど寝てたから!ごめんね!紫乃!
「ふうん、じゃあまた明日」
「ちょ、ちょっと待って…!それだけ?」
「いや、別に体調が悪いのに電話長引かせる必要なくね?」
すごいごもっともな意見ありがとうございます!!
いや、でも、ほら、…あたし今日誰とも喋ってない上に風邪という状況って…ほら、
なんかまだ誰かと喋ってたいんだもん………!!


