恭平の両腕に抱えられていて、あたしの片腕が恭平の首元にかかっている状況。
って、なんであたしお姫様抱っこされてんの!!!?
「きょ、恭平!!降ろして!!」
「は?お前歩けないぐらい具合悪いんだろ?」
「何で知って…」
「幼なじみ様、なめんな。」
また歩き出した恭平に「あ、あと暴れたら落とす。」と言われて抵抗をやめて大人しくする。
落とされるのは嫌だもんね!!!
ていうか!ありえないくらい近いんですけど!!
ドキドキした心臓に、熱上がったな、と確信しながらめまいが治るように目を閉じた。
「…恭平の匂いだ…。」
昔から嗅ぎ慣れた匂いに段々安心してきて、眠くなってくる。
昨日、ぜんっぜん眠れなかったしね!
何て思いながら、そのままあたしは眠りに堕ちた。


