キーンコーンカーンコーン…。
「気をつけ、礼」
「ありがとうございました!」
校舎中にチャイムが鳴り響いたと同時に、日直の掛け声で授業が終わる。
ああ、ぐ、具合悪いっ…。
無理だ、ちょっと立つ気力さえもない…。
めまいがして、回り続ける世界にぎゅっと目を瞑る。
「…いか、ま…か、舞香、舞香!!!」
「は、はい!!」
いつの間にか呼ばれてた名前に飛び起きると、目の前に恭平…。
きょ、恭平!!?なぜ!!?Why!!!?
「お前さ、ちょっと来い。」
「ええっ!?ちょ、待って…!」
いきなり手首を掴まれたと思ったら、引っ張られて教室の外へ連れ出される。
ちょ、あのっ、結構今具合悪いから、さすがにいきなり立って歩かされると本気で倒れそうかなって感じだから待ってほしいな!!!


