「恋煩いじゃない?」
「…はひ?」
「まあ、そんな誰かが仲良くしててモヤってするなんて恋煩いしかないでしょう。」
ちょ、ちょっと待ってよ紫乃さん…!!
ホームルームも終わって、お互い部活がないから、昇降口まで歩きながら今日のことを説明すると平然とそう返ってくる。
それってあたしが恭平のこと好きみたいじゃん…!!
「おかしいでしょ!?なんであたしが好きになるの!?」
なんなら恭平じゃなくて華ちゃんの方にヤキモチやいてたって方がしっくりくるよ!?
華ちゃんと一緒に帰ろうと思ったら部活見学に連れてかれていたんだよね、ぐすん…。
「…はぁ…。なんでこんなに鈍いのかしら、ある意味才能よね。」
「今日さ、それ町田くんにも言われたんだけど、なんか最近鈍い鈍い言われすぎて何も感じなくなってきたんだけどどうしよう。」
「それはお疲れ様。」
「うん、せめて心込めてほしいよね。8割くらい紫乃のせいだからね。」
ちなみに残りの2割はおおよそ照ちゃんね!
全く!人に鈍感って言うのならわかりやすく説明してほしい!!
「じゃあ、分かりやすく説明してあげるね?」
「おお!散々ごまかし続けてきた紫乃がついに…!」
「やっぱ言うのやめようかしら。」
「嘘です。ごめんなさい。」
超スピードで謝った。潔さって大事だよね!!


