好きなもんは好き。









こういうのってさ、ドラマとかの展開的に基本さここで女の子がナンパされがちだけどさ。








人がまずいなーーーーーーーっい!!!









これ絶対絶命のピンチだよね。









人すらいない。住宅街ってもっと人いるものじゃないの!?違うの!!?










今、7月だから日が暮れるのが遅くてまだ明るいのが唯一の救いだ…。









「どうしようか…これから…」









連絡を取る携帯もないし、道を確認する地図もない。







うん、これもう諦めるしか道ないんじゃね?☆







「うう…無理だよ、さすがにここに1人は怖いって…。」







一応あたしだって、生物学上は女の子なわけだし。







よく知らない場所で誰もいない空間はさすがに怖くなって不安が襲ってくる。







そのまま、その場にしゃがみ込む。







「…舞香!!」








途方にくれかけて膝に顔を埋めた瞬間、遠くから耳に沁みきった声が聞こえた。