「わっ!!すっご!!景色めっちゃ綺麗じゃん!!!」
あれから、たくさんの見学地を廻って、テンションは絶頂。
そろそろバス乗り場の集合場所に帰る時間が近くなってきたところで、
街の景色が一望出来る橋に来ていた。
「ほんと、綺麗だな。」
「だよね!?こんなに綺麗だと思わなかったー!!」
左隣にいる恭平も思わず驚くくらい橋の上から色んな物が見えて。
「んふふ〜、なんか得した気分っ」
こんな綺麗な景色を。恭平と紫乃と、佐奈ちゃんと。町田くんと武田くんと見れて。
嬉しいな、って思う。
「きっと大人になったら、今とは違う風に見えるのかな」
「…そうかもな」
恭平にそう言うと、同意が返ってきて、だよね、って頷く。
だからこそこの景色を目に焼き付けておこうとじーっと見てると、
「でも…」って言う恭平の言葉に、隣を向く。
「大人になっても、…舞香のそばにみんないると思うぜ?だから、安心しろ。」
「…うん、ありがとう。」
大人になって見え方が変わっても、みんな変わらずに一緒にいたい。
なんとなく、今日1日でそう思った。


