「如月、よく出来たな」




「ありがとうございます」








そんな会話をしていたらいつの間にかもう返却が目の前。






ひいいいい!もう心臓がさっきからどっくんどっくん言ってる!








だってあんな付きっきりで恭平に教えてもらって、一ノ瀬くんも1日付き合わせちゃって、







それなのに赤点でした!は本当に勘弁!!







しかも紫乃の直後って点数の高低差ぁぁあああああああ!!








「小篠、…お前は…、今回頑張ったな。」





「…あ、ありがとうございます、?」








ちょっと待って何で頑張ったなって言うまで間があったの。







だからかなんか返事にも疑問符付けちゃったよね。








「…うう…」








先生が頑張ったなって言ってくれても自分で見るまで信用できない!








ごめんね、先生!!!








だって不思議な間があったんだもの!!









自分の席に帰る途中、ドキドキしてる心臓を落ち着かせるように息を吸って、








恐る恐る、答案に書いてある数字を見る。







「…、っ!!!??」








無言の驚き。






目を見開いて、勢いよく恭平の方を見ると、目が合う。






「…史上最高点!!!!!」








急いで席に戻って恭平にだけ聞こえる声で言うと、







「良かったな」って笑いながら伸ばしてきた手があたしの頭の上に乗る。