「…日本史は…、ああ、…将軍の名前が思い出せない!!」
部活のない恭平と2人で歩く帰り道。
明日のテストのために、ブツブツと恭平の出す問題に答える。
けど、まあ分からない問題多くて…、あの、…はい。
「え、将軍の名前覚えてないとかやばくね?引くわ。」
「うっっっさいわ!!!!!」
いい加減メンタルが保つか心配だよね!!!
さすがにこんなに何日も連続で罵倒され続けたらなショックだってデカいんだぞ!!
「…きょ、今日のテストも一応出来たもん!!」
「まだわかんないじゃん。」
「それは言っちゃいけないお約束だろハゲ!!」
「ハゲてねーから!」
とりあえずムカついたので、持っていたスクバを恭平の背中にバシン、と当てる。
「あのね、あたしはYDKなの!やれば!できる!子!」
「…ふは、知ってるし。」
…っ、この流れでいきなり柔らかく笑うのはずるいだろーーっ!!!!
「まあ、できるようになるまでに時間がかかりすぎるんだけど。」
「ひ、ひとこと余計だバカ!!」
予想外の恭平の反応に、噛みながら返すのが精一杯。
いや、だって絶対否定されるって思って言った言葉に"知ってる"って返ってきたらどうしますか?
A.戸惑う
しかあたしには道がなかった!!


