「もう、分かんないよ…。恭平は何がしたいのさ…」
また、からかってる?
でもさ、さすがにこれだけ一緒にいるからわかるけど、あの恭平は本当に真剣そのものだったわけで。
うう…、と頭を抱えて机に項垂れるあたしに紫乃が静かにため息をついたのがわかった。
「あっちも自分から動いたし、ちょっと私がヒントあげるとしたら、恭平くん、からかってるわけじゃないし、本気だと思うけど。」
「…本気って言われても、そ、そりゃ、恭平の態度的にそうなのかな、って思うけど…、何のために!!?」
「……あんたのこと、ただの幼馴染、だなんて思ってないってことでしょ。」
「は?」
いや、ちょっと待って。
思わずびっくりしすぎて、一文字しか言葉を返せなかったよね。
呆れたようにふう、と息を吐いてこっちを向く紫乃に、開いたままのあたしの口がふさがる気配がしないのですが。
「え!?ちょっ…は!!!?どういう意味!!!?」
「そのまんま。」
爆弾発言してた割には超冷静だな!!!!
いや、だからただの幼馴染じゃないってどういう意味!!?
「あのね、舞香。言っとくけど、舞香と恭平くんほど仲良い幼馴染ってそこまで多くないと思うわよ。」
「う、うん…なんかよく言われた。」
あたし的にはこれが普通だったし、特に何も思ってなかったけど、
周りから見たらどうやら特別らしい。
「…幼馴染だからって理由だけでそばにいる必要なんてないのに、あんたたちはずっと一緒にいたじゃない?」
「う、うん…」
「…まあ、そういうこと。」
…って紫乃様ー!!!!そこまで言っておいて濁すってどういうことですか!!
ひっっさしぶりに紫乃が教えてくれる!って思って期待したのに!!
肝心な結論は何処へ!!


