「言ったじゃん、昨日舞香の勉強は俺が見るからって。」
「ええ、確かに。存じ上げておりますが、まさか本気だとは思いもしなかったので。」
「俺は嘘はつきませんが。」
「左様でございますか。ならば、小学校の頃、怖くないから一緒に見ようって言ってホラー映画に連れて行った件に関してはどう説明してくださるのですか。」
「記憶にございません」
お前は記憶喪失かー!!!
あたしは忘れない!!ホラー映画に無理やり連れてかれて泣き叫んだこと絶対に忘れない!!
って論点がちがっーーーーーーう!!
「じゃあ何、舞香は俺より優紀に勉強みてもらいたかったの?」
「そういうわけじゃないけど…」
まあ優しさ度と丁寧さでいったら一ノ瀬くんの方が圧倒的に有利なので、なんとも言えないんですけどもね。
なんて口が裂けても言えませんけどね!!
「…なら、いいだろ」
「…はい。」
普段よりも少し低い声って反則だと思うんだ、怖いから☆
素直に頷く以外に術がなくなっちゃうしね!!


