「お弁当よし!行ってきまーすっ」


 今日は、珍しくお母さんのお仕事は、休み。

 洗濯をしているお母さんに声をかけて家を飛び出す。


 お弁当は2つ持ってきた。


 自分のと、楠本君の。


 もし、付き合ってるんだったら、このお弁当を渡すことにしている。


 坂を上っていると、後ろから声がかかった。

 
 「おい」

 振り返ると、楠本君が居た。


 「お前に話あるから、1限目サボろうぜ。屋上で待ってるから」