たどり着いた顧問室の前であたしはひとつ行きを吐いた。
ふぅ…
緊張する…
ノックするために手を出した時
ガチャっ‼︎
顧問室の扉が勢いよく開いた。
「ひあっ‼︎」
「おせーんだよ。ほら。座れ」
あたしは上目遣いに見上げ、ぷーっと頬を膨らませた。
先生は見下げようにしてあたしを見る。
そしてふっと笑った。
そんな先生の柔らかな笑顔に胸がとくんと高鳴る。
前へ向き直り背中を見せる先生の背中にいつも小さく微笑む。
そう。
あたしは先生に片思いしてるのです‼︎
きっかけは…
忘れちゃった‼︎
けれど。
気づかれないように小さく心を育てています。
