*不機嫌な王子様*




「……そっか。でも、舞華が転ばなきゃ関わりなかったから!」



ポジティブに考えようよ。って言って、紗々ちゃんは にっこりと優しく笑った。



「……うん」



「それよりも、ちゃんと名前聞いた?学年とかクラスとかさ……」



「……え」



「もしかして、聞いてないの!?」



紗々ちゃんは、私の顔を見て大げさにため息をついた。



「えっと、紗々ちゃん?」



「なぁーんで、聞かなかったのかな~?せっかく会えたのにね~」



腕を組んで、こちらをじーっと見てる。



「え、だって……。そんなタイミングなかったよ!」



「言い訳~!タイミングがなかったとしても聞かなきゃ!
だって、もう10月なんだよ?なのに、初めて見たんでしょ……」