*不機嫌な王子様*



「も、しかして見てたんですか?」



「うん、バッチリと……」



隣でクスッと笑った。その顔を見て、不覚にもかっこいいと思ってしまった。



「見られたなんて、恥ずかしいです」



「……怪我ひどいね。ちょっと、そこに座って」



その人が、指をさしてある方を見た。そこには、水道近くの段差があった。



「はい」



私は、そこに座った。



「場所がよかったね。水道がすぐのとこで……」



そして、その人は水道でタオルを濡らしている。



「何か、すいません……」



「気にしないで。あ、ちょっとしみるかも」



膝の怪我を優しくふいてくれた。



「っ!」