カタオモイ。


結李に『ありがたや』と思いながらも着々と前へ進んで行くあたし達。


「美玲せんぱ~い!!」


誰かから声をかけられた。

声がする方向をみると…


「あれっ!?紀穂《きほ》ちゃん!」


部活の後輩だった。

部活の中でも仲の良い感じ。

紀穂ちゃんとは学校は違ったけど、小学生の時からの付き合いだったし…


「美玲先輩!!ちょうどいいところにっ…!」


紀穂ちゃんは、やや興奮状態。


「紀穂ちゃん!落ち着け!どうしたの?」

「美玲先輩!あのですね、いたんですよ!!」


!!?

誰が!??

話についていけないあたし。


「誰がいたの?」

「あのっ!郁斗先輩がっ…!!」