カタオモイ。


「何もしてないからっ!!」

「いやぁー。美玲のことだからまた何かしたかと思った」

「また?あたし何もしてないしー」

「そうだっけ?」

「そうだし!あっ。それでさ、あたしの家にあるものを持って来てほいんだけど…」

「なに?」

「えっと、出校停止の紙を…持ってきて欲しいんだ」

「え?いいよ?」


!!?

すんなりOKしてくれた??!

少し戸惑うとかするかと思ったのに…


「マジで!!?ありがとう!」

「いいよ♪」

「あっ。とりに行き方なんだけど…」

「ん?」

「…面倒くさいよ?」

「面倒くさいの??!」

「うん…ごめん」

「どんなん?」

「保健室に行ってー、先生に『クラスメイトが肺炎になったんで出校停止の紙ください』って行ってくるだけー」

「えっ?そんだけ?」

「…うん…?」

「別にいいよ」

「ホントに?!」

「うん…?いいよ?」


面倒くさいことはやらないんだって、てっきり思ってたあたしは、すごくびっくりした。

こんなクラスメイトってだけで…こんな面倒くさいことしてくれるかな?

って不安になったくらいだもん…。

なにより、あたしの為に。ってことが嬉しかった。


「マジで!ありがとう♪じゃっ!」

「おう!」


そう言ってあたしは電話を切った。