丁度あたしの前を祐が通って行った。
祐もお土産を選んでいるところみたい…
「たっすー」
あたしは祐に声をかけた。
祐はこっちをちらっと見るなり
「んあ?なーにー?」
と言った。
「たっすーってさ、ここにいるんだったらお土産いらないよねー?」
あたし祐にお土産を買う理由は一つ。
小学生の時から毎年あげてるから。
たったそれだけ。
「はぁ!!?いるし!何言ってるー?」
「だってここにいるんじゃ意味ないじゃん。あげる意味」
「まあそぉだけどー」
「しかも毎年あげてるのにお土産くれたことないしね?」
そう。
たっすーには毎年お土産あげてるのにお返しという物がない。
そういう礼儀はないのか??
「でも欲しいし!」
「ヤダ。もう今年はあげないー」
そう言ってあたしは違う場所へ行った。


