カタオモイ。


ベッドに移った瞬間、血がサーっと体全体に行きわたった。

そして次第に意識がはっきりしていった。

看護婦さんが一人、あたしの方へ走ってきた。


「お名前を教えてくださーい。」


名前の間違えがあったらいけないから確認した。


「時東美玲です。」

「はい。時東美玲さんですね。お誕生日は?」

「4月24日」

「はい。血圧測ります」


二の腕にはめられた血圧計の布はキューっと締まっていく。

あー

しーまーるー


「ハイ。血圧OKですー!」


向こうにいるもう一人の看護婦さんに言った。


「今から美玲さんのお母様呼んできますね」

「はい」

「どこにいますか?」


あたしはどこにいるか看護婦さんに言った。

すぐにお母さんは来た。