モラトリアム


ガバッ…。

ん?あれ?

あぁ…そうか…いつの間にか寝てたみたいだ。
ここは…ホテル?

あまり覚えて無いなぁ。

どうやら飲み過ぎたらしく頭痛が激しく襲う。

ベッドの横の机に置き手紙があった。

私仕事だから先に行くね、今日はありがとう。
愛してます。


と書かれていた。

どうやら上手く行ったんだと胸を撫で下ろす。
まぁ、状況が状況か。
裸で寝てるし。

しかし思い出せない…。
途中から記憶がプッツリだ。

店に着いて、乾杯して、プレゼント渡して、告って…。
あぁ…返事くれてたな。
喜んでた。
彼女もプレゼントくれてたな。
えっと…。
何だっけ?

辺りを見渡す。
何処かに?あっ…。

時計だ。高かったろうに、ブランド物だぞ。
ズキ…。
頭が痛む。