あれから私はいつまで泣いただろう。

私が泣いてる間、空はずっと私の頭を撫でててくれた。

そして私が泣きやんでから、空は笑顔で私を見てくれた。

「祈、覚えてる?祈の過去の話する前に祈がおじいちゃんは?って聞いたやつ。」

いきなりそんな事を言い出した空。
どうしたんだろう…。

「うん…。亡くなったんだよね?」

「……俺が殺した。」

「え…?」

「俺が祈のおじいちゃんを殺した…。」

空が…おじいちゃんを…??

言ってる意味が分からない。

「…どうやって…?」

恐る恐る聞いてみる。

「…祈が来るっておばあちゃんが言ったらおじいちゃんがいきなり暴れだして、その時俺が止めに入ったとき、いきなりおじいちゃんが倒れた…!」

下を向きながら言う、空。

「なんで、止めに入っただけで、殺したことになるの?」

「おじいちゃん、チョコレートのアレルギーだったんよ、止めに入ったとき俺の手にチョコレートが付いとったんよ…。ごめん。」

空…。

「…空は悪ないよ、止めに入ってくれた人だもの。謝らないといけないのは私の方よ。私が来るって言ったらおじいちゃん怒ったんでしょ?私が来たのが悪かったのよ…。ごめんなさい。」

私はまた誰かを不幸にした。
最低な人間だ…。

「違う!おじいちゃんが怒ったのは祈が来るからじゃなか!…でも怒った理由はおばあちゃんしか知らんけん、おばあちゃんに聞いて?」

おばあちゃんしか、知らない…。

「ん、分かった。」

「じゃあ、俺は帰るわ。」

「うん。」

……おばあちゃんに聞こう。