「ただいま。」

静かに言う私。

本当に愛想がない。私って最低だ。

「おかえりぃ、あれ、空は?」

「空は一回家に帰るって。」

「あ、そかえぇそうかぇ。」

優しいおばあちゃんの声を聞きながら自分の部屋に入る。

ドカッとベッドに飛び込む。

久々の学校で疲れた。

「はぁ~…。」

確かに空が言う通り学校は楽しかった。

でも前の学校の恐怖がよみがえってくる。



「死ねよ!なんで堂々と生きてんのぉ?」
「よく学校来れるね~。」
「裏切り者!」
「嫌われ者!」
「キャハハハハハハハ!」

助けて…!

「…り…のり…祈り!」

空…?

ニコニコ笑う空…。

愛おし…。

「ヤダ!」

…夢か…。

「祈り!?大丈夫!?」

「う、うん。ハァハァハァ。」

本当は大丈夫な訳ない。

今更あんな夢見るなんて…。