「いきなり何だ」
「紅ちゃんは可愛いね」
「男に可愛いとか言うな」
悪態をつきながらも、しっかりと頬には赤みが差している。
この子はこういうことに慣れていない。
頭を撫でられるとか、笑いかけられるとか。
優しさに接してこなかったのだと思う。
『愛情を知らないのなら注いでやればいい』
父さんがそう言っていた。
きっと母さんも父さんも正宗も紅ちゃんの陰に気付いてる。
別に哀れんでいるワケじゃないけど、どうにかしたいと私達は思ってる。
だってまだ紅ちゃんは11歳なんだから、ロクデナシの両親の所為でこれからの長い人生に陰を落としたく無い。
子供は幸せであるべきなのだから。
遺産とかそういうのを抜きで私達は紅ちゃんと家族になろうとしているのだ。
AM 8:50
待っている間に職務質問を二回されたが、まばらに家族連れなどが私達と同じように門の前に並ぶようになって、ようやく開園10分前になった。
チケット販売のカウンターにオバちゃんが設置され、入り口のゲートにも数人の職員が並ぶ。
そしていよいよ。
「紅ちゃんは可愛いね」
「男に可愛いとか言うな」
悪態をつきながらも、しっかりと頬には赤みが差している。
この子はこういうことに慣れていない。
頭を撫でられるとか、笑いかけられるとか。
優しさに接してこなかったのだと思う。
『愛情を知らないのなら注いでやればいい』
父さんがそう言っていた。
きっと母さんも父さんも正宗も紅ちゃんの陰に気付いてる。
別に哀れんでいるワケじゃないけど、どうにかしたいと私達は思ってる。
だってまだ紅ちゃんは11歳なんだから、ロクデナシの両親の所為でこれからの長い人生に陰を落としたく無い。
子供は幸せであるべきなのだから。
遺産とかそういうのを抜きで私達は紅ちゃんと家族になろうとしているのだ。
AM 8:50
待っている間に職務質問を二回されたが、まばらに家族連れなどが私達と同じように門の前に並ぶようになって、ようやく開園10分前になった。
チケット販売のカウンターにオバちゃんが設置され、入り口のゲートにも数人の職員が並ぶ。
そしていよいよ。
