確かに視界に有害なレインボービキニ姿の幻弥をコンビニに行かせるワケにはいかない。
何より、さっきの命令(レジの前でウンコ)を実行してしまいそうだ。
「仕方無いな…1000円あれば足りるか?」
「1000円あれば十分だよ……ってどっから出してんだ!!ボケェェ!!」
レインボービキニをゴソゴソと探り、華麗に取り出された1000円札に私は絶叫しながら幻弥へドロップキックを反射的に食らわせた。
ちなみにドロップキックとは、両足を揃えて跳び上がって相手の胸部めがけて足の裏を蹴り当てるという技だ。
ポプュラーなプロレス技の1つである。
「ひゃん!!」
気色悪い悲鳴を上げて砂浜に倒れ込み、私の足が当たった箇所である胸を押さえる幻弥。
断じて痛がっているワケでは無い。
久しぶりの私の暴力に感動しているのだ。
その証拠に幻弥の表情が気持悪いことになっている。
「このドアホ!!何てとこから出してんの!?」
「落とさない為の策だよ」
私の渾身の一撃を食らったクセに平然と立ち上がる幻弥。
砂浜がマット代わりになり、衝撃を和らげたのだろう。
「はい、正宗君」
