「白雪、海に行こう」
途方に暮れる私の手を引っ張る紅ちゃん。
そうだ、今の私にはダイナソー半田という希望がある。
「ダイナソー半田は12時に来るらしいので、それまで海で戯れましょう」
「俺の華麗な平泳ぎを見せつけてやる」
「見たくねぇよ」
レインボーのビキニを着用した幻弥の平泳ぎなんて視界の毒でしか無い。
海が汚れなければいいのだが。
一抹の不安を抱えながら私達5人は海へと向かった。
そして。
駅から徒歩10分ほど進むと広い砂浜へと出た。
その向こうには果てしなく続く青い海。
遠くに見える船と入道雲が夏の風景を飾っている。
「海開きは来週ですから、やはり人は少ないですね」
「夏休みもまだだしね」
海開き前の海はサーファーや家族連れがちらほら居るだけで込み合ってはいなかった。
むしろスカスカだ。
海の家が無ければ体に付いた海水を簡易シャワーで流せない為、来る者が少ないのだろう。
「さて、さっそく泳ぎましょうか」
「せっかくの海だしなー」
「俺の華麗な平泳ぎを見て失神するといい」
「しねぇよ」
