晟の部屋に来た時点で 今夜は眠れないだろう、そう思っていた。 けれど、 よっぽど疲れたのか それとも人恋しかったのか 男子高生の部屋にしてはあまり男臭くなく、整頓された部屋のソファは居心地が良くて 修学旅行などでは人の気配が気になって眠れなかった僕にも すぐ眠気がやってきて そのことになんだか満足して、睡魔に身を任せた。 本当はただ早く楓の言葉を忘れてしまいたいだけなのだとわかっていながら、 安心して、眠りに落ちた。 その後、晟が2階に上がって行くなんて思いもせずに。